身内や親が亡くなり、通夜や葬儀が一段落したあとに押し寄せてくるのが「実家の片付け・遺品整理」という重い現実です。
「親が遺した家財道具をすべて片付けると、一体いくらかかるのだろう…」
「数十万円で済むのか、それとも100万円を超える高額請求をされるのか…」
このような不安を抱えている方は非常に多くいらっしゃいます。悲しみや心労が抜けない中で、見当もつかない金額の支払いに怯えるのは精神的にも大きな負担です。
結論からお伝えすると、遺品整理の費用は間取りによっておおむね3万円〜60万円以上と幅があります。また、同じ広さの部屋であっても「家財の物量」や「建物の立地条件」によって最終的な支払額は2倍近く変動します。
この記事では、葬儀の現場で数多くのご遺族のリアルな苦悩や業者トラブルを間近で見てきた管理人が、間取り別の費用相場一覧から思わぬ追加料金が発生するカラクリ、そして費用を限界まで安く抑える実践的なコツまで包み隠さず解説します。
正しい相場感と判断基準を身につけ、適正な料金で後悔のない遺品整理を進めるための参考にしてください。

人が死ぬタイミングは選べません。
ほとんどのご遺族は、金銭面的にも精神的にも準備が整っていない状況で、身内の死を迎えることになります。
この記事が、次々と湧いてくる「やらなければならないこと」の解消に繋がりますように。
【間取り別】遺品整理の費用相場一覧表

遺品整理の料金は、部屋の広さ(間取り)を基準におおよその相場が設定されています。まずは全体像を把握するために、間取りごとの費用相場、作業人数の目安、所要時間の目安をまとめました。
| 間取り | 費用の目安 | 作業人数 | 作業時間の目安 |
| 1K・1R | 30,000円 〜 80,000円 | 1〜2名 | 1〜3時間 |
| 1DK・1LDK | 50,000円 〜 150,000円 | 2〜3名 | 2〜4時間 |
| 2DK・2LDK | 100,000円 〜 250,000円 | 2〜4名 | 3〜6時間 |
| 3DK・3LDK | 150,000円 〜 400,000円 | 3〜6名 | 4〜8時間 |
| 4LDK・一軒家 | 250,000円 〜 600,000円以上 | 4〜8名以上 | 1〜2日間 |
※上記の金額は、不用品の分別・搬出・処分・簡易清掃を含む一般的な相場です。荷物の量や搬出状況によって前後します。

相場はあくまで相場です!
優良業者であれば、見積もりや出張査定は無料です!
「当日に高額な追加料金を取られてゲンナリ…」とならないためにも、まずは事前に見積もりを取ることをお勧めします!
なぜ同じ間取りでも金額に大きな幅(2倍以上)があるのか?
表を見て「2LDKで10万円〜25万円と、なぜこんなに差があるのか」と疑問に思われたかもしれません。
実は、遺品整理業者の料金を最終的に決めるのは間取りの広さそのものではなく、「処分・搬出する家財の総量(立米数・トラック何台分か)」です。
たとえば同じ3LDKであっても、
- 故人がミニマリスト気質で物が少なく、2トントラック1台で収まる部屋
- 長年暮らした家で、押入れや納戸、天井まで日用品や家具が敷き詰められた部屋(2トントラック3〜4台分)
この2つでは、現場に入る作業員の人数も、処分にかかる産業廃棄物処理費用も全く異なります。そのため、提示される金額に2倍〜3倍の開きが生じるのです。

と、頭では分かっていても、いざ膨大な遺品を目にすると「一体どれくらいの費用がかかるのか…」と不安になりますよね…
遺品整理の料金が決まる「3つの内訳」と追加費用の落とし穴

業者の見積書を正しくチェックできるようになるために、まずは料金の内訳と、思わぬ高額請求につながる追加料金の要因を把握しておきましょう。
基本料金に含まれる5つの作業内容
一般的な遺品整理業者の基本プランには、以下の作業が含まれています。
- 貴重品・供養品・不用品の仕分け作業遺族の立ち会い、または指示書に基づき、通帳・貴金属・写真などの重要品と処分品を1点ずつ丁寧に分別します。
- 家屋・共用部の養生作業家具や家電の搬出時に、壁や床、エレベーター内などを傷つけないための保護パネル設置を行います。
- 不用品の梱包・トラックへの搬出仕分けた家財を段ボールに詰め、トラックまで運び出して積み込みます。
- 不用品の適正処分・リサイクル代行一般廃棄物処理基準に則り、各種法令を守って適切に処分・リサイクルへ回します。
- 作業後の簡易清掃荷物を運び出した後の床の掃き掃除、掃除機がけなど基本的な清掃を行います。
思わぬ追加料金が発生する5つのケース
見積もり時、あるいは作業当日になって追加費用が上乗せされる典型的なパターンは以下の5点です。
①階段作業(エレベーター無しの集合住宅)
エレベーターがない団地やマンションの3階以上から階段を使って荷物を降ろす場合、作業員の負担と拘束時間が増えるため「階段料金(階数ごとに数千円〜数万円)」が加算されます。
②トラックの横付け不可
道路が極端に狭く、実家の目の前にトラックを停められないケースです。近隣のコインパーキングに停め、そこまで台車で何往復も荷物を運ぶ「横持ち作業」が発生すると人件費が上乗せされます。
③通常のゴミとして出せない特殊な処分品
耐火金庫、ピアノ、仏壇、消火器、大量の塗料やスプレー缶、農薬などは通常プラン外の特別処分費用がかかります。
④孤独死現場・ゴミ屋敷状態
長期間発見されなかった孤独死や、足の踏み場もないゴミ屋敷の場合、除菌・消臭や害虫駆除を伴う「特殊清掃」が必要となり、通常の遺品整理費用とは別に数十万円単位の費用が発生します。
▼あわせて読みたい
「【実家・賃貸】孤独死・ゴミ屋敷の特殊清掃費用はいくら?遺品整理とセットで安く抑える手順」※準備中
⑤各種オプション作業
仏壇のお焚き上げ供養、エアコンの取り外し・回収、車やバイクの廃車手続き代行などは個別オプション扱いが一般的です。

以上のような項目は、素人では想像がつきませんよね。
特に「トラックの横付け不可」や「特殊な処分品」は
あらかじめ想像するのは難しいです…
遺品整理の費用を劇的に安く抑える5つのコツ

実家の片付け費用は、何も工夫せず業者に丸投げしてしまうと簡単に上限金額まで跳ね上がります。以下の5つのポイントを押さえるだけで、数万円から十数万円単位で費用を圧縮することが可能です。
① 自力で捨てられるゴミを事前に処分しておく
費用を安くする一番の鉄則は「業者に運ばせるゴミの体積を減らし、トラックのサイズを1ランク下げること」です。
2トントラック(約5万〜8万円)から軽トラック(約2万〜3万円)へサイズダウンできれば、それだけで大幅な節約になります。
実家に入居できる時間があるなら、以下の「自治体の通常ゴミ回収で捨てられるもの」だけでも事前に捨てておきましょう。
- 指定ゴミ袋に入る衣類・靴・布類
- 新聞・雑誌・段ボールなどの古紙類
- 割れた食器、台所の調味料、日用消耗品
大型家具や重い家電を無理して自力で運ぶ必要はありません。まずは袋詰めで出せる生活ゴミを間引くだけで十分な効果があります。
② 遺品整理と「不用品買取」を併用して費用を相殺する
家財の中には、処分費用を払って捨てるのではなく「買い取ってもらって現金化できるもの」がたくさん眠っています。
- 貴金属・アクセサリー・ブランド品
- 着物・帯・和装小物
- 骨董品・絵画・茶道具・洋酒
- 製造から5年以内の新しい生活家電
これらを事前に出張買取業者に査定してもらい、買い取ってもらった代金を遺品整理の作業費用に充当すれば、実質的な自己負担額を劇的に相殺できます。買取に対応している遺品整理業者を選ぶのも有効な手段です。
③ 複数の業者で「相見積もり」を必ず取る(2〜3社)
遺品整理で最もやってはいけないのが、「見つけた1社だけに電話して、その場の見積もりで即決すること」です。
アフターケア時の会話で、実際にご遺族からも耳にしますが、「急いで片付けたいから」と1社即決した結果、相場より数十万円も高い請求書にサインして後悔するケースが多々あります。
最低でも2〜3社から現地見積もりを取ってください。
見積もり時に「他社さんにも見てもらっています」と一言伝えるだけで、業者は他社に取られまいと最初から適正価格や限界値引きの提示をしてきます。
④ 業者の繁忙期(3〜4月・年末)を避ける
引っ越しシーズンである3月〜4月や、大掃除需要が重なる12月は、遺品整理業者にとっても超繁忙期です。値引き交渉が通りにくく、割高な料金設定になる傾向があります。
可能であれば、閑散期である5月〜6月や9月〜10月などにスケジュールを合わせると、相場より安価な提案を引き出しやすくなります。
⑤ 作業日程を業者のスケジュールに合わせる(フリー便)
「〇月〇日の午前10時ちょうどから作業してほしい」と日時をピンポイントで指定すると、業者側の配車効率が悪くなり費用が高くなります。
「今月の平日であればいつでも構わない」「作業の開始時間は業者の都合に合わせる(フリー便)」という条件を提示すると、業者の空き枠を埋める形になり、日程調整割引をしてくれるケースがあります。

①と②は、時間に余裕のある方向けです。
故人宅から遠方にお住まいの方や、現役でお仕事をされている方は、多少の金額がかかっても業者にお任せするのがいいかもしれません。
「軽トラを借りて処分できるものは処分してしまおう!」と意気込んだものの、分別作業や処理場への往復に時間を取られた挙句、処理費用も想像よりも高くついてしまったというご遺族の方もいらっしゃいました。
見積書で確認すべき「悪徳業者の見分け方」

遺品整理業界は許認可の隙間を突いた悪質な業者も一部紛れ込んでいます。見積もり段階で以下の兆候が見られた場合は、契約を即座に見合わせてください。
「作業一式 〇〇万円」のざっくり見積もりは危険
見積書の内訳に詳細がなく、「作業一式:30万円」のように一行で書かれている見積書は極めて危険です。
悪質な業者は、作業当日に荷物をトラックへ積み込んだあとになってから「このタンスは別料金」「階段作業費が入っていなかった」などと難癖をつけ、契約時と全く違う高額請求を突きつけてきます。
優良業者の見積書には、必ず「人件費〇名分」「車両費〇台」「廃棄物処分費」「養生費」と明確に細目が記載されています。
極端な安値を提示する業者に潜む「不法投棄」のリスク
相場が20万円の部屋に対して「うちは5万円で全部持っていきますよ」と異常な安値を提示してくる業者にも注意が必要です。
まともな手順を踏んでゴミを処理施設へ持ち込めば、業者側にも必ず数万円単位の処分実費が発生します。異常に安い業者は、人件費を削っているのではなく「回収した遺品を山林や空き地に不法投棄して処分費用を浮かしている」可能性があります。
不法投棄された荷物の中から故人の手紙や書類が見つかった場合、警察の捜査対象になるのは投棄した業者だけでなく「元の所有者(ご遺族)」です。安さだけに釣られて犯罪に巻き込まれるリスクは避けるに越したことはありません。

これは悲しいことですが…つけ込んでくる悪い人はどこにでもいます!!!!
葬儀屋さんでもいるんです…
例えば、ご遺族が弱っている(お話自体が耳に届いてない様子)のをいいことに、適当な説明で言いくるめ高額な骨壷やお棺でアップセル(値上げ)を狙うとかですね…
「故人様のお身体が最後にお休みになるところですので…」って言われて断れるご遺族の方は意外と少ないです。
【FAQ】遺品整理の費用に関するよくある質問

Q. 現地見積もり後のキャンセルは無料ですか?
一般的な優良業者であれば、見積もりや出張査定は完全無料です。見積額に納得できなければ契約を断っても費用は一切かかりません。「見積もりだけで出張費を請求する業者」は利用を避けましょう。
Q. 実家が遠方で立ち会えない場合、費用は高くなりますか?
鍵の預かり対応や、作業前後の写真・動画報告に対応している業者であれば遠方立ち会いなしでも依頼可能です。立ち会いがないこと自体で大きく費用が跳ね上がることは少ないですが、貴重品の捜索指示や最終確認のすり合わせを念入りに行う必要があります。
▼あわせて読みたい
「【親が亡くなった後の実家じまい】何から始める?遺品整理の順番とスムーズな進め方」※準備中
Q. 遺品整理の費用は相続財産(親の口座)から支払えますか?
遺品整理の費用は、原則として依頼した相続人(遺族)が負担しますが、相続人間で合意が取れていれば、故人の遺産(預貯金)から清算することが実務上よく行われます。ただし、勝手に口座を動かすと遺産分割協議で兄弟・親族間のトラブルに発展するケースがあるため、必ず着手前に全相続人へ相談・共有しておきましょう。

葬儀の執り行い中や、相続の話では、親族間の揉め事が多発します。
「久しぶりに会った親戚が喪主様に直接文句は言わないが、親戚中に不満を垂れ流す」
「生前の故人様の介護など一切面倒を見なかった兄弟が、相続の時だけ意気揚々と出てきて喧嘩になる」などのケースですね…
まとめ:まずは無料の相見積もりで「我が家の正確な金額」を知ろう

ネット上の相場表はあくまで目安に過ぎません。実際の遺品整理費用は、実家にある家具の数、押し入れの奥の荷物量、トラックを止められる道路環境によって10万〜20万円単位で上下します。
どれだけ画面の前で計算して悩んでいても、正確な金額はプロに一度現地を見てもらわなければ分かりません。
親を見送った直後の疲弊した心と体で、何部屋もある家財道具をすべて自分たちの手だけで片付けようとするのはあまりに過酷です。プロの遺品整理業者を頼ることは、決して手抜きでも親不孝でもありません。
後悔のない納得のいく遺品整理にするための第一歩として、まずは厳しい審査を通過した安心できる優良業者から「無料の相見積もり」を取って、我が家のリアルな相場を把握することから始めてみてください。
▼失敗しない優良業者を複数比較したい方はこちら
「適正価格で作業してくれる実績豊富な遺品整理業者の選び方」を↓こちら↓にまとめています。

大切な方を亡くされた直後にたくさんの「やらなければならないこと」が振りかかり、大変お辛い状況の方もいらっしゃると思います。
あなたが故人様のことを大切だと感じていたのであれば、故人様もあなたのことを大切に思っていたはずです。
プロに頼ることは決して悪いことではありません。
くれぐれもお身体にお気をつけて少しずつ進めていきましょう。
